ウズベキスタン旅行記

タシケント編 @

  タシケントに到着

現地時間、午後4時頃にウズベキスタンの首都、タシケントに到着する。自分にとっては初めての海外都市訪問である。はやる気持ちを抑えながら入国の諸手続きへ。しかし、そこでいきなりの難関に出会ってしまう。税関申告書がすべてロシア語表記なので、何を問われているのかさっぱりワカラナイ。持参したガイドブックに、英語表記の場合の記入例が載っていたので、それを参考にして恐る恐る提出。結局、何事も無く通過はできたが、結構ドキドキした瞬間でもあった。

 空港を出て、まずは予約しておいたホテルへと向かう。現地交通は全て自力で利用する予定だが、到着したばかりで、まだこの国の勝手がわからないため(タクシーは交渉制、もちろん相場も知らない)最初の空港からホテルの間だけは、旅行会社を通じて送迎車を手配してもらっていた。 空港からホテルまでは、10分くらいで着いた。フロントにパスポートを預け、(旧ソ連の国では外国人登録のため必ず預けるらしい)チェックインを済ませる。ホテルの外観はきれいで近代的だが、客室内は高い天井と白く飾り気の無い壁、浴室も含め全体が冷たい雰囲気に支配され、まるで自分が偏見的にイメージしていたソヴィエトそのものの世界であった。 

  タシケントの警官

 次の訪問地、サマルカンドに向かう国内線の時間が、翌日午前11時なので、空港までの移動や、手続きも含めると実は、タシケントの街の様子を焼き付ける時間が、あまりにも短い。休息している場合ではなく、早速、街へと。その前に・・・タシケント市内は警官によるパスポートチェックが頻繁に行われ、所持していないとワイロを要求されることもあるとガイドブックに載っていたのを思い出し、フロントにパスポートの返却を要求した。フロントのお姉さんは、パスポート持っていなくても大丈夫だ、と言うので信じてタシケントの新市街”ブロードウェイ”へ

 ブロードウェイは若者であふれ、露店やオープンカフェなど、とてもにぎやか。そして、ガイド通り警官が目を光らせパトロールしている。しばらく歩くと、1人の警官がこっちに近づいてきた。イヤな予感。来たー!やばいぞ、うわさのワイロ要求か・・・最初に挨拶がわりの握手。いつ来た?ウズベキスタンはいい国か?とか質問されたあとでパスポートチェック。ホテルに置いてある、と言うと顔を曇らせそれは困るな〜、ちょっとこっちまで来てくれないかなあ、とか言いながら交番のようなところに連行される。(右写真)
(ホテルの人は平気だって言ったのに)連行・・・といっても険悪なムードは全く無く、始終ニコニコとってもフレンドリーな感じで、それがますます怪しい。

 交番に着くと最初に、ほんの少し、少しだけ罰金をもらうよ、と例のニコニコ顔で言ってきた。そして住所を書けと言うので、泊っているホテルかと聞いたら、日本の住所だと言われた。(意味あるのか・・・)次に所持品をひと通りチェックされたあと、ニッコリ笑ってノープロブレム、だって。結局、取調べというよりは、外国人の持ち物に興味がある、単なる暇つぶしのように思えた。

  酒とタシケント

 開放(釈放?)されたあと、またブロードウェイを歩いていると、すぐにさっきの警官に出会った。お腹が空いてきたので、おいしいレストランは無いか聞いたら、OK、OK、と言いながら俺の手を引いて歩き出す。まず紹介されたのが、韓国料理の店。さえない顔をしていると、じゃあこっちはどう?と言って連れて行かれたのがステージのあるバー。ウズベクの物価はとても安く、外国人料金をふっかけられても、日本よりはまだ安いと聞いていたので勇気を出して入店。ハイネケンを2本続けて注文した後、ウズベク料理は無いか聞いてみたが無いとの返事。仕方なくピザを頼んだらコーヒーが付いてきた。(もしかして勝手に付けられた??)食べ終わった頃に、これから女の子達のダンスショーがあるぞ!と言われたが、貴重なタシケントの夜なので、店を出ることに。14ドル払った。多分ボラれたと思うが、それでもこんなもんである。

 また歩き出すと、羊肉の薄切りを串に刺して焼いたものが露店で売っていた。(左写真)
お腹はいっぱいだったが、中央アジアの味を食べてみたかったので、値段を聞いてみたら、300スム(30円程度)あまりの安さに、ひとつ買う。その肉を丸パンの中に挟んだハンバーガー的なものだったが、結構おいしかった。

 それから宿に帰って飲むビールを買おうと、帰り道で店を探していたら、小さなビヤガーデン風の店があり、店先の娘さんにコーラ飲まない?と声を掛けられる。ビールの値段を聞いてみると1100スム、悪くはないなと思い、飲んでいくことに。さっきまで店先にいた娘さんがビールを持ってきて、ロシア語で名前を聞いてきた。答え方をたまたま知っていたので、ロシア語で答えたついでに聞き返したらアスターナと答えてくれた。(右写真)
出てきたビールは、銘柄はおろか原産国すら読み取れない。飲んでみたら最高においしかったので、支払いのときアスターナに、ウズベク産か?と聞いたら、カザック(カザフスタン)と言われた。カザフのビールはうまいぞ!! 


バイオリンを弾く少女
(タシケント・ブロードウェイ)
露店の店員と
(タシケント・ブロードウェイ)


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